研究課題/領域番号 |
20520184
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研究機関 | 駒沢女子大学 |
研究代表者 |
渋谷 香織 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (10196446)
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研究分担者 |
松村 良 駒沢女子大学, 人文学部, 講師 (00265571)
石田 仁志 東洋大学, 文学部, 教授 (80232312)
田口 律男 龍谷大学, 経済学部, 教授 (80197251)
掛野 剛史 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (00453465)
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キーワード | 国文学 / 近・現代文学 / 表象文化 |
研究概要 |
平成22年度はデータベース化した横光利一の『上海』の異同表の再検討を行いながら、前年度までに収集した上海表象に関する資料の分析を通して、横光利一『上海』という作品に描かれた様々な文化表象の位相についてまとめた(備考欄にURLを記載した)。また、資料収集を継続しながら、上海に関する表象文化、なかでも「民族」や「ジェンダー」などの表象が出版や映画などのメディアにどのように描かれているのか分析、再検討し、歴史的観点も踏まえたうえで、1920年代以降1940年代までの上海に関する表象文化研究について総括した。 研究発表会と研究検討会を9月5日、6日に、2月27日、28日には研究映画における表象文化についての研究検討会ならびに研究報告会を行った。3月27日、東洋大学において「横光利一『上海』と表象文化」という研究成果報告会を予定していたが、東洋大学から「3月末まで学内での学会開催、研究会開催は中止することが望ましい」という通達があったので、やむなく中止した。研究成果報告会は研究成果報告「横光利一『上海』電子テキストの作成と異同について」と2本の研究発表、全体討議で構成する計画であった。報告会で行う予定の内容については研究成果報告書に記載する。 本研究を重ねることで、新たな資料の発見に基づく同時代コンテクストの掘り起こしが進んだといえよう。従来の研究を更新するような相応の成果を得た。 本研究を発展させたパネル発表を分担者、連携研究者が中心となって「上海表象文化研究の試み-戦間期の上海を中心に-」というタイトルで5月29日の日本近代文学会春季大会で行うことになっている。また、研究成果を踏まえた論文を「駒沢女子大学研究紀要第18号」(2011年12月発行予定)に発表する予定である。
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