研究課題/領域番号 |
20520189
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中本 大 立命館大学, 文学部, 教授 (70273555)
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研究分担者 |
黒木 祥子 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (10107120)
山本 一 金沢大学, 学校教育系, 教授 (40158291)
二本松 泰子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 客員研究員 (30449532)
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キーワード | 鷹狩り / 鷹書類 / 宮内庁書陵部 / 古技保存 / 諏訪 |
研究概要 |
本研究を進めるための主要な活動基盤である鷹書研究会の例会を4回開催した。例会の成果としては『西園寺家鷹口伝』の注釈作業の進展(伝承文学全注釈叢書『立命館大学図書館西園寺文庫蔵鷹書類』に掲載予定)や、鷹書や鷹狩に関する各人の研究の深化などが挙げられる。なお、例会でなされた研究発表については、発表者が適宜、論文化して各種学会誌等に掲載し、鷹書・鷹狩文化に関する新説を提示している。また平成20年11月22日には、鷹書研究会主催・諏訪市教育委員会共催で「第1回放鷹文化講演会」を諏訪流の鷹狩発祥の地である長野県諏訪市で開催した。講演会のテーマは「諏訪と鷹狩」で、諏訪流放鷹術保存会による放鷹実演と、中澤克昭(長野高等工業専門学校准教授・鷹書研究会会員)、二本松泰子、福田晃(立命館大学名誉教授・鷹書研究会会員)の3名による公開講演を実施した。参加者は諏訪市とその周辺地域から、実演に約250人、講演に約150人と相当数に上り、その模様は地元のマスメディアに取り上げられた。このことにより、幅広く当地域に本研究の成果を還元することができた。講演内容については論文化して『鷹狩り文化論集』と題する書籍に掲載して三弥井書店より出版予定。さらに、平成21年1月9日、京都市の「キャンパスプラザ京都」で鷹書研究会と日本放鷹協会の共催で「第1回鷹狩り文化講演会」を開催した。講師は二本松泰子、室伏三喜男(日本放鷹協会会長)。参加者は、一般市民のほか、動物園の職員や動物学関係の研究者などが約40名集まった。当講演会によって、本研究の意義を人文学系の分野に留まらず、学際的に発信することができた。その他、宮内庁書陵部・内閣文庫を始め、各地図書館で所蔵されている鷹書類数十点について調査を進め、各テキストをマイクロフィルム化して収集し、書誌情報に関するデータベースを作成した。このことで、全国に散在する鷹書類について系統立ったテキストの整理をする準備が進展した。
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