(1)児童文学・絵本は、こどもやその周辺のおとなにとって、創造力をはばたかせ、心を豊かにし、人間関係を密にすることに、大きな力を持っている。梅花女子大学文化表現学部児童文学科では、児童文学・絵本の各作品の内容を分析研究し、作品の理解を深める<研究>分野の授業に生かしている。またこれを基盤にしながら、物語や絵本を自由に<創作>し発表すること、こどもたちに<伝達>することを授業や課外活動で実践的に展開している。これらの授業や課外活動は、学生の感性、想像力、創造力、表現力、思考力を高めることに役立ち、また学生が現在そして将来関わるこどもたちのそれも豊かにしていくことができると思われる。 (2)以上の基本理念に基づき、本研究の代表者および分担者は、それぞれの専門分野、担当授業・課外活動に関わる分野において、基本となる学問分野の研究、授業・課外活動の教材・指導方法の開発、実戦を行うと共に、それらを分析して次の活動に生かすという研究を繰り返している。これらの実践活動をさらに充実させ、連携を取ることによって、児童文学・絵本の基礎研究、児童文学・絵本に関する教育の研究、こどもに関する基本研究を進め、学生の専門性を高めることが本研究の目的である。 (3)2010年度からは、大学の改組に伴い、児童文学科はこども学科(幼児教育・保育コース、児童文学・絵本コース)へと改変された。児童文学科とこども学科の両方において、これまでの研究・教育の蓄積を生かしながら、さらに発展的に研究・教育活動をしているところである。なお、研究代表者および研究分担者は全員、両学科に所属している。
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