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2008 年度 実績報告書

共和主義パラダイムで語るアメリカ近代化の歴史

研究課題

研究課題/領域番号 20520215
研究機関青山学院大学

研究代表者

若林 麻希子  青山学院大学, 文学部, 准教授 (50323738)

キーワード英米文学
研究概要

1.アメリカ文学史において「求婚小説」という文学ジャンルを確立すること、およびその歴史的流れを示すための資料の収集については、夏期に行ったニューヨーク市立図書館での調査において、18世紀から19世紀半ばに書かれた求婚小説の収集を行い、現地でなければ入手できない非常に貴重な作品や当時の「求婚マニュアル」などを入手することができた。また、春期に行った同志社大学アメリカ研究所における調査では、家族史などを含む結婚制度の歴史に関する資料と女性文学研究の古典的な研究書などを収集することができた。これらの調査を通じて、求婚小説が予想をはるかに超える量の作品群を形成していることが判明したが、同時にSusanna Rowson、 Catharine Maria Sedgwick、 Harriet Beecher Stowe、そしてE.D.E.N. Southworthなどが、アメリカ求婚小説の伝統の中心的な担い手であることの予想がつくようになった。来年度以降は、これらの作家についての調査・研究に焦点を当てるつもりである。このような資料収集と調査を踏まえながら、「求婚小説」の定義、文化的位置づけ、そして文学史的意義について考察を深めることができた。ハリエット・ビーチャー・ストウの『牧師の求婚』を題材にした研究発表1件、論文1件は、その成果である。
2.本年度の研究目的ではなかったが、「共和主義パラダイムで語るアメリカ近代化の歴史」研究のもうひとつの視軸である「エスニシティ」について基礎的な成果を上げることもできた。ワシントン・アーヴィングの歴史物語をとりあげ、19世紀以降のアメリカ民主主義の発達が、多民族多文化主義的な過去を抑圧する代償を伴っていたことを示唆する研究発表1件、論文1件を出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 『牧師の求婚』における誘惑モチーフ-ハリエット・ビーチャー・ストウによる感傷小説批判2009

    • 著者名/発表者名
      若林 麻希子
    • 雑誌名

      アメリカ文学 70(印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 共和国アメリカの歴史の在り処を求めて-ディートリッヒ・ニッカボッカーのニューヨーク探索2008

    • 著者名/発表者名
      若林 麻希子
    • 学会等名
      青山学院大学英文学会
    • 発表場所
      青山学院大学
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] 『牧師の求婚』における誘惑モチーフ-ハリエット・ビーチャー・ストウによる感傷小説批判2008

    • 著者名/発表者名
      若林麻希子
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会
    • 発表場所
      西南学院大学
    • 年月日
      2008-10-11
  • [図書] アメリカン・テロル2009

    • 著者名/発表者名
      若林 麻希子
    • 出版者
      彩流社(印刷中)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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