アイルランド小説における女性身体と女性空間をめぐる研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20520251
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 英米・英語圏文学
• 研究機関: 日本医科大学
• 研究代表者: 中村 哲子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20237415)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: アイルランド小説 / ビッグ・ハウス / 女性 / 身体 / 旅行記 / コネマラ

研究概要

アイルランドにおけるプロテスタントの地主一族とそれを取り巻くカトリック農民との関係を軸とした小説群(その多くはビッグ・ハウス小説とも呼ばれる)に注目し、そこに描かれる女性登場人物の心身やその行動範囲にかかわる問題、また作品の地域性の問題について解き明かした。その過程で、アイルランドで執筆活動を展開する作家にとって、イギリスの読者を意識しつつ、それぞれの立場でアイルランド性をいかに描くかがきわめて重要な問題であることも明確となった。

研究成果

• [雑誌論文] Searching for New 'Irish' Characters : The Banim Brothers, William Carleton and Charles Lever' (2011)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 雑誌名: Journal of Irish Studies 26(forthcoming)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Interrelated Travel Discourses on Connemara and Joyce Country in 1830s' (2010)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 雑誌名: Journal of Irish Studies 25 ページ: 18-27
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Princess of Connemaraをめぐる言説のラビリンス (2009)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 雑誌名: エール 29 ページ: 3-19
  • 査読あり
• [学会発表] Searching for New 'Irish' Characters: The Banim Brothers, William Carleton and Charles Lever (2010)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 学会等名: IASIL Japan Conference
  • 発表場所: Komaba Campus, Tokyo University
  • 年月日: 2010-10-09
• [学会発表] The Literary and Cultural Reception of the "Princess of Connemara" (2010)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 学会等名: IASIL Conference
  • 発表場所: National University of Ireland Maynooth, Ireland
  • 年月日: 2010-07-27
• [学会発表] コネマラのBallynahinch Castle-歴史とフィクションのはざまで (2008)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 学会等名: 日本アイルランド協会アイルランド研究年次大会
  • 発表場所: 大阪経済大学
  • 年月日: 2008-11-30
• [学会発表] ビッグ・ハウス小説とその空間世界 (2008)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 学会等名: 日本アイルランド協会(公開講座)
  • 発表場所: 東洋大学(白山キャンパス)
  • 年月日: 2008-06-14
• [図書] アイルランド・ケルト文化を学ぶ人のために(風呂本武敏編)(ビッグ・ハウス小説の伝統) (2009)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 総ページ数: 40-52
  • 出版者: 世界思想社
• [図書] 中世主義を超えて-イギリス中世の発明と受容(松田隆美・原田範行・高橋勇編)(アイルランド併合とゲールの伝統-スウィフトからエッジワースへ) (2009)
  • 著者名/発表者名: 中村哲子
  • 総ページ数: 185-212
  • 出版者: ビッグ・ハウス小説の伝統