研究の目的: 第一次世界大戦~第二次世界大戦下のイギリスで出版された若い女性向け雑誌で連載された大衆文学を精読し、そこに表れる女性の表象、特に「市民意識」、「キャリア」に関する関心がどのように表れているかについて考察する。戦時中に重要な労働力となった女性たちの実態を踏まえ、働く女性たちがどのような「物語」を消費し、自分たちのあるべき姿を模索していったのか。そこでは「市民意識」、「キャリア」への関心はどのように表象されたのか。具体的な作品を発掘し、精読しながら、考察していく。 本年度の研究成果の具体的内容: 1 一次資料の収集・分析: 主に大阪、梅花女子大学図書館を利用し、Girl's Own Paperのバックナンバー(1913年~1941年)に目を通し、複写し、精読・分析を進めた。またその中でも、第二次世界大戦下、女性の戦時活動動員や、飛行機を操縦する女性象、そしてその後の女性の「キャリア」との関連についての資料収集・分析を行った。 2 研究成果の公開: 上記の内容についてH22年5月29日、30日開催の日本英文学会大会(神戸大学)において発表した。(裏面参照)
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