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2010 年度 実績報告書

現代文学における言語的奇想の系譜--その背景・特質・射程

研究課題

研究課題/領域番号 20520299
研究機関青山学院大学

研究代表者

國分 俊宏  青山学院大学, 国際政治経済学部, 准教授 (70329043)

キーワード仏文学 / 文学一般 / 言語実験 / 言語遊戯 / モダニズム
研究概要

昨年度に引き続き、レーモン・ルーセル、ゲラシム・ルカ、ジョルジュ・ペレックを中心に研究を進めた。本研究は今年度で最後となるため、新たな資料収集というよりもこれまでの成果をとりまとめることに中心をおいた。フランスへの研究出張も行わなかった。本研究の中心的な問いは、言語実験的な文学が、書くという行為の本質とどのようにかかわるのか、ということであった。
ルーセルとペレックに共通するのは、ともに言語実験に深い興味を持ちながら、同時に一人称によって「私」について書くという形式にもこだわった点であった。言語実験と自伝的な語り、一見正反対にも見えるこの二つがどうかかわるのか、を検討することには大きな意義があると考えている
ルーセルとゲラシム・ルカについては哲学者ジル・ドゥルーズとの関係を論じた短い論考を執筆した。この2本の原稿はほかの多くの共著者の原稿とともに『ドゥルーズ千の文学』(せりか書房、2011年1月発行)として刊行された。ペレックについては、その遺作『53日』を現在翻訳中であり、これはインスクリプト社より刊行予定である。
また一方で、フランスの言語実験文学がどのように日本に移入されたかについても研究を進め、特に日本のモダニズム詩人・北園克衛の翻訳詩に焦点を当てた論文を大学の研究雑誌に発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 詩の翻訳は何を伝えるか(1):北園克衛訳、ラディゲ「アルファベットの文字」をめぐって2011

    • 著者名/発表者名
      國分俊宏
    • 雑誌名

      青山国際政経論集

      巻: 83号 ページ: 19-43

  • [図書] ドゥルーズ 千の文学(宇野邦一、堀千晶、芳川泰久編)2011

    • 著者名/発表者名
      國分俊宏(分担執筆)
    • 総ページ数
      459-472
    • 出版者
      せりか書房

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公開日: 2012-07-19  

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