研究概要 |
本研究では,ヨーロッパ,とりわけハンガリーにおける近代から現代にかけての国家の変容と言語政策の関わりのあり方を検証するのが目的である。複雑な歴史的事情をもつ東欧諸語の中でも、ハンガリーは被支配民族であると同時に,国家形成期には周辺諸民族に対しハンガリー化を行う支配民族であったという2重の構造にあり,また20世紀には国土の分断と民族の離散も経験した。このようなハンガリーのケースをモデルとして,ハンガリーの近現代(国家形成,植民地的拡張,民族の離散)を通時的に捉えることで,国家の変容と言語問題のあり方に対して普遍的な問題点を提示することを目的としている。
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