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2011 年度 実績報告書

認知モデルにおける主観性と事象構造に関するアジア諸言語の類型論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520347
研究機関東北大学

研究代表者

上原 聡  東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (20292352)

研究分担者 小野 尚之  東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (50214185)
キーワード主観性 / 認知モデル / 類型論 / 語用論 / 事象構造 / アジア言語 / 対照言語学
研究概要

本研究の目的は、認知言語学によって明らかになった言語の主観性の、特にその命題事象内に表出する程度や様式に関して、言語間の多様性と類型化の可能性を、アジアの諸言語を主に言語類型論の記述的・実証的な研究手法によって明らかにすることであった。
その目的に向かって、研究計画の最終年度に当たる平成23年度には、これまでに収集した資料および研究成果をまとめるとともに、積極的に研究成果論文発表、学会等での口頭発表を行った。
具体的には、文献資料としてアジア諸言語を中心に多言語の記述文法書(reference grammar)、個別言語あるいは複数言語の各構文、更に事象構造の言語類型に関する文献を収集し、主観性現象に関する記述や議論の要点を整理するとともに、これらから関連する用例を収集する作業を行った。日本語・韓国語・中国語・タイ語他における移動動詞構文、授与構文、内的状態述語構文、敬語構文の資料がさらに収集できた。またそれらのデータにもとづいた汎言語的に適用可能なその主観性の定義の整理・設定・検証を進めた。
成果発表としては、日韓語の敬語構文の違いに関してドイツの出版社からの認知言語学論文集に論文が掲載され、『ひつじ意味論講座』の本年度出版された『主観性・主体性』の巻の「言語の主観性と類型」の章を執筆した。
また、11月の日本英語学会の大会(新潟大学)の「(間)主観性の諸相」と題されたシンポジウムではディスカッサントを務め、subjectivityにもLangackerやTraugottなど異なり主体性と主観性を区別すべきこと等を指摘し、年度末の3月にはそのシンポジウム講師らを中心に、主観性研究に著名な研究者3名とともに計11名の研究者の発表会「言語と(間)主観性研究フォーラムin仙台」を主催した。

研究成果

(4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 学会発表

  • [雑誌論文] Two modes of argument selection in nominals2012

    • 著者名/発表者名
      Ono, Naoyuki
    • 雑誌名

      Japanese/Korean Linguistics

      巻: 20 ページ: 67-81

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The socio-cultural motivation of referent honorifics in Korean and Japanese2011

    • 著者名/発表者名
      Uehara, Satoshi
    • 雑誌名

      Motivation in Grammar and the Lexicon

      ページ: 191-211

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 主観性に関する言語の対照と類型2011

    • 著者名/発表者名
      上原聡
    • 雑誌名

      ひつじ意味論講座5:主観性と主体性

      巻: 5 ページ: 69-91

  • [学会発表] ラネカーのsubjectivity理論における主体性と主観性-言語類型論の観点から-2012

    • 著者名/発表者名
      上原聡
    • 学会等名
      言語と(間)主観性研究フォーラムin仙台
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2012-03-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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