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2008 年度 実績報告書

日本語の対話イントネーションの特徴と,その理論的予測の妥当性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520354
研究機関大阪大学

研究代表者

郡 史郎  大阪大学, 言語文化研究科, 教授 (40144539)

キーワードイントネーション
研究概要

本研究の目的は,諸先行研究が理論的に示したイントネーション決定規則が,現実の対話のイントネーションにどの程度合致するかを検証することである。本年度は,東京方言話者による対面会話を収集し,それにもとづいて「文末形式・表現意図と音調の対応規則」について検討を行った。具体的には
1.一般公開されている会話資料を入手するとともに,独自資料として東京方言話による対話を収録し,その文字化とイントネーションの特徴を定量化する作業を開始した。
2.特徴データをもとに,文末形式・表現意図と音の高低変化との対応関係について分析を開始した。その際,終助詞類における高低の変化に特に注目している。
現在のところ,一般公開されている高年層の会話資料においては,使用されている終助詞はネが圧倒的に多いこと,そしてその音調は上昇下降調と強調型上昇調がほとんどであることが明らかになっている。また,終助詞としてのネの上昇下降調は高低の変化が大きく,1オクターブ以上上昇するものがあること,それに対し間投助詞としてのネには上昇下降調が大きいものと小さいものの2種があることがわかった。これは,文末と文節末ではネの音調的特徴が一部異なること,そしてそこに機能分化がありうることを示唆するもので,従来の内省的・理論的考察では想定されていなかったことである。さらなる資料の分析によりこのことが確認されれば,対話イントネーション独特の特徴の一端が示せたことになる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 話し言葉の文法と韻律2008

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 雑誌名

      日本語学 28-5

      ページ: 142-152

  • [雑誌論文] 東京方言におけるアクセントの実現度と意味的限定2008

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 雑誌名

      音声研究 12-1

      ページ: 34-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東京方言における平叙文末の下降増大現象-平叙文末は平調か下降調か-2008

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 雑誌名

      音声言語 VI

      ページ: 81-104

  • [学会発表] 東京方言の平叙文末の特徴2008

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      近畿音声言語研究会
    • 発表場所
      西宮市大学交流センター
    • 年月日
      2008-10-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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