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2010 年度 実績報告書

日本語の対話イントネーションの特徴と,その理論的予測の妥当性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520354
研究機関大阪大学

研究代表者

郡 史郎  大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 教授 (40144539)

キーワードイントネーション
研究概要

本研究の目的は,諸先行研究が音響分析結果を基に示した日本語イントネーション決定規則が,現実の会話イントネーションにどの程度合致するかを検討することである。本年度は主として東京方言におけるイントネーション決定規則の知覚的有効性を検証するための聴取実験を行い,その結果の分析を行った。結果は以下のとおりである。
1. 文節問の意味的限定関係およびフォーカスについて従来示されていた規則は,知覚的にも有効であることが確認された。
2. 意味的限定関係について:ある文節が先行文節から意味的限定を受けている場合にふさわしいイントネーションと,限定を受けていない場合にふさわしいイントネーションがどのようなものであるかを検討し,一定の条件下ではあるがその境界を確定できた。具体的には,先行文節が1オクターブの高低幅を持つ4モーラ頭高型アクセントの文節である場合,当該文節が5モーラの頭高型であれば1/2オクターブの高低幅が,そして当該文節が4モーラの平板型であれば約1μオクターブの高低幅が限定・非限定の境界となる。この値より大きければ非限定,小さければ限定としてふさわしいイントネーションと感じられる。
3. フォーカスについて:ある文節にフォーカスがある場合に,その文節はどの程度の高低幅を持つのがふわしいかを検討した。当該文節が6モーラ頭高型で先行文節が9半音の高低幅を持つ4モーラ頭高型の場合,意味論的フォーカスであれば,当該文節には8-11半音程度の,対比フォーカスであれば9.5~12.5半音程度の高低幅がふさわしいという結果が得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 呼気流とイントネーション-準備調査の報告-2011

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      近畿音声言語研究会
    • 発表場所
      関西学院大学梅田キャンパス
    • 年月日
      2011-01-08
  • [学会発表] ナレーションのじょうずさに関する考察2010

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      音声文法研究会
    • 発表場所
      音声言語研究所
    • 年月日
      2010-12-18
  • [学会発表] 大阪方言の低起式アクセントの特徴2010

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      近畿音声言語研究会
    • 発表場所
      西宮市大学交流センター
    • 年月日
      2010-11-06
  • [学会発表] イントネーションの構成要素としての音調句:その形態, 形成要因と機能2010

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      日本語学会
    • 発表場所
      愛知大学
    • 年月日
      2010-10-23
  • [学会発表] アクセントの実現度についてのいくつかの聴取実験2010

    • 著者名/発表者名
      郡史郎
    • 学会等名
      近畿音声言語研究会
    • 発表場所
      西宮市大学交流センター
    • 年月日
      2010-07-03

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公開日: 2012-07-19  

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