世界知識と語彙意味:より豊かで体系的な語彙意味論の構築をめざして

2010 年度 自己評価報告書

• 研究課題/領域番号: 20520355
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 言語学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 由本 陽子 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 教授 (90183988)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2012
• キーワード: 概念構造 / 特質構造 / 複合語形成 / 複雑述語

研究概要

(1)従来語用論の問題として片づけられていた言語現象を、世界知識を取り込んだより豊かな語彙意味論を構築することにより、体系的、原理的に説明する。
(2)名詞の特質構造が関わる語形成のメカニズムを明らかにする。
(3)動詞のLCS や事象構造と特質構造の関係づけなどを明確にしより説明力の高い語彙意味記述を求める
(4)形容詞の特質構造について4つの役割を区別する

研究成果

• [雑誌論文] Variation in N-V Compound Verbs in Japanese. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yumoto Yoko
  • 雑誌名: Lingua 120 ページ: 2388-2404
  • 査読あり
• [雑誌論文] 身体部分を表す名詞を結合した日本語の[N+V]複合語について (2010)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 雑誌名: 言語文化共同研究プロジェクト2009自然言語への理論的アプローチ ページ: 88-89
• [雑誌論文] 語彙意味論における特質構造の役割について (2009)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 雑誌名: 言語文化共同研究プロジェクト2008自然言語への理論的アプローチ ページ: 19-28
• [雑誌論文] 複合動詞における項の具現-統語的複合と語彙的複合の差異 (2008)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 雑誌名: レキシコンフォーラム 4巻 ページ: 1-13
  • 査読あり
• [学会発表] 日本語の「[N+V]する」複雑述語の形成と項実現について (2011)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 学会等名: 第25回中日理論言語学研究会
  • 発表場所: 関西学院大学大阪梅田キャンパス(招待)
  • 年月日: 2011-03-27
• [学会発表] 複合語の形成メカニズムと意味解釈 (2010)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 学会等名: 国立国語研究所共同研究「日本語レキシコンの文法的・意味的・形態的特性」第1回研究発表会(公開)
  • 発表場所: 国立国語研究所
  • 年月日: 2010-03-20
• [学会発表] 中国語複合動詞「改V」の形成と意味-日本語の「V+かえる」「V+直す」との比較を参考に- (2009)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子・王〓淳
  • 学会等名: 日本言語学会第139回大会
  • 発表場所: 神戸大学
  • 年月日: 2009-11-28
• [図書] 形容詞・副詞の意味と構文(第7章)(名詞を含む複合形容詞)(影山太郎(編)) (2009)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子・影山太郎
  • 総ページ数: 223-257
  • 出版者: 大修館
• [図書] 漢日理論言語学研究(北京)(「複雑述語の形成に伴う事象構造の合成と項の実現」)(沈力他(編)) (2009)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 総ページ数: 89-97
  • 出版者: 学苑出版社
• [図書] The Dynamics of the Language Faculty : Perspectives from Linguistics and Cognitive Neuroscience(Modularity of Word Formation : Differences between Two Types of Japanese Compound Verbs.)(Hoshi, Hiroto(ed.)) (2009)
  • 著者名/発表者名: Yumoto Yoko
  • 総ページ数: 203-230
  • 出版者: くろしお出版
• [図書] 語彙の意味と文法(「複合形容詞形成に見る語形成のモジュール性」)(由本陽子・岸本秀樹(編)) (2009)
  • 著者名/発表者名: 由本陽子
  • 総ページ数: 533(209-229)
  • 出版者: くろしお出版