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2009 年度 実績報告書

録音資料による日本語アクセント研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520359
研究機関神戸市外国語大学

研究代表者

中井 幸比古  神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10221441)

キーワード伊吹島方言 / 京都方言 / 式音調 / 録音資料 / DVD-ROM / CD-ROM / 和田實 / 音響分析
研究概要

前年度公開した和田・妹尾両氏の伊吹島方言録音資料と中井の臨地調査による録音に基づき、式音調の音響分析を行い、伊吹島アクセントの世代差を解明した。従来の、耳で聞く調査において、昭和初年以降生の話者では、高起下降式無核の下降が大きくなることが指摘されていたが、それを音響音声学的に実証した。さらに、高起平進(非下降)式無核の音調にも世代差があり、上の世代では下降がほとんどないのに対して、下の世代ではわずかな下降があることも明らかにした。伊吹島方言は日本語諸方言で唯一3式の対立を有するが、式音調の詳細な実態解明は、重要な意義を持つ。
新たに、同方言について、三好兼光氏録音の会話(カセットテープ)をwavファイル化した。この録音は明治20年代生の話者を含むが、これは伊吹島方言に関して、現存する最も生年の早い話者のものであって、伊吹島方言の変遷解明の資料として貴重である。中井は同氏の教示を得ながら会話の文字化を行い、さらに、アクセント分析の前提となる、分節音・語彙・文法・イントネーション等に関する若干の分析を行った。そして、wavファイルと、文字化テキスト・分析結果を含めたCD-ROM『三好兼光録音香川県伊吹島方言会話資料-方言アクセント録音資料(3)-』(2010年3月)を作成した。
また、京都方言に関して、昨年度に引き続き、1910年生の話者の発音(wavファイル)と、アクセント記号付き文字化テキストを収録した、DVD-ROM『録音・京都アクセント辞典(2)-方言アクセント録音資料(4)-』(2010年3月)を作成した。前年度は中井(2002)『京阪系アクセント辞典』(勉誠出版)「語彙編」の、1~4拍体言を対象としたが、今年度は5~10拍体言、姓名・数詞、動詞・形容詞部分を扱った。これらは、今後の研究の基盤資料となるものである。さらに、既公刊の会話資料のアクセントに関する考察を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 伊吹島アクセントの式音調について2009

    • 著者名/発表者名
      中井幸比古
    • 雑誌名

      神戸外大論叢 60巻6号

      ページ: 1-19

  • [学会発表] 和田實・妹尾修子による伊吹島方言アクセント録音資料について2009

    • 著者名/発表者名
      中井幸比古
    • 学会等名
      音声文法研究会
    • 発表場所
      音声言語研究所
    • 年月日
      2009-06-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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