平成21年度は、20年度に引き続き、基礎資料の作成と、統語理論的分析、談話意味論的分析を研究分担者、海外研究協力者と共に行った。 まず、基礎資料については、テレビのインタビュー番組を録画し、その書き起こしを行った。また、自然会話に関して、2~3人のグループによる自由会話と、インタビュー会話を録画し、その書き起こしを行った。インタビューに関しては、インタビュアーが学生の場合と、教師の場合の両方を行い、比較できるようにした。さらに、国立国語研究所による「日本語話し言葉コーパス」について、全発話がどのような品詞によって始められているか検索できるようにし、助詞から始まる全発話をリスト化した。 統語論的研究については、7月に来日した海外研究協力者と研究打ち合わせをし、統語論的分析に必要な実験のデザインについて検討した。談話意味論的研究については、研究分担者が主に担当し、今年度は、教科書と新聞の社説に対して談話関係のタグ付けをするという作業を行った。 なお、当初の予定よりも、海外研究協力者の招聘のための旅費の支出が抑えられ、また、研究内容を公開するためにHPを立ち上げる必要があったので、旅費の予算の一部をHP制作用に充当した。
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