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2009 年度 実績報告書

現地調査とデータベース作成によるアバール語の格配列と他動性に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520366
研究機関小樽商科大学

研究代表者

山田 久就  小樽商科大学, 言語センター, 准教授 (60345246)

キーワード言語学 / 統語論 / アバール語 / コーカサス諸語
研究概要

アバール語の格配列および他動性について下記のような調査・研究を行った。
・論文『アバール語における動詞の結合価』では、アバール語において、(1)具体的にどのような格配列を持つ動詞があるのか、(2)文脈がない状況でもOを省略することができる動詞があるが、具体的にどのような動詞であるのか、(3)自動詞としても他動詞としても使われる動詞があるが、具体的にどのような動詞であるか、(4)逆受動態的な特徴を持った持続動詞というものがあるが、どのような特徴を持っているのか、(5)いくつかの分析的な使役動詞が使われるが、格の配列や意味の違いはどうなのか、(6)進行相と結果相はそれぞれ形容詞的分詞現在と副詞的分詞過去に存在動詞を結びつけて形成されるが、その時に起こる格の配列の交替はどうであるのか、(7)非意図的な行為を表す表現があるが、その使用はどのようなものであるのかという、格配列と他動性に関して広い範囲で調査したことを記述的に明らかにした。これが、後半の研究の基礎となる。
・アバール語では他動詞としても自動詞としても使える動詞がたくさんあるが、「割れる」、「さける」を意味する動詞などとの対比で「切れる」を意味する動詞を語彙意味論的な観点からの使用領域と自動詞としての使用の可能性などについて調査するとともに、アバール語ではそもそも他動詞のAが文脈がない状況でも省略可能なので、自動詞として用いられていると見なせる基準について研究を行った。また、その他のいろいろな動詞の具体的な意味および格枠組みなどに関して調査を行い、語彙データベースを発展させた。
・使役動詞のtezeは基本的には許容使役であるが、一般的な使役としての用法と思われる用法があるなどの、使役動詞に関する調査を行った。
・ケレブ方言の動詞の基礎的な語彙を調べ、その格配列や自他に関しての調査を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] アバール語における動詞の結合価2009

    • 著者名/発表者名
      山田久就
    • 雑誌名

      アジア・アフリカの言語と言語学 4

      ページ: 85-109

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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