研究課題
本研究は、資料そのものを海外調査によって得るため、平成23年度の前半は前年度に引き続き得られた資料を利用した補助動詞的な語の詳細な検討、およびラオ語の資料収集とそのデータベース化、という内容で研究を進めていった。その後の平成23年度後半は、今年度が本研究課題の最終年度であるため、過去4年間の総まとめを行った。具体的にはまず、前年度までに蓄積されたコーパス資料を使用してアスペクト辞の一つである「yuu」について検討を行った。そして2011年9月にタイ国バンコクでの「第3回タマサート大学言語学文学国際シンポジウム」でその成果を発表した。次に平成20年度より本年9月までに入力した全てのラオ語データについて見直しを行った。即ちすべての資料について、孤立語タイプに見られる語彙単位、文単位の見直し、最終確認をし、データベースとして解析可能な状態に整理した。9月の国際シンポジウムでラオ語研究の現状を海外の研究者と意見交換することができ、より一層ラオ語資料のデータベース構築の必要性を確認することができたことは、本研究のもつ重要性と今後の研究指針を再確認できた大きな収穫であった。また、初年度よりラオ語資料の収集などにご協力いただいたラオス国立大学や国立ラオス言語学研究所の諸研究者に対して、平成23年2月にラオス国立大学文学部にて成果報告会を行った。その後、各入力データの詳細を記した成果書である「Siang Miang」など、計5冊を関係各所に寄贈した。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
慶応義塾大学言語文化研究所
巻: 43 ページ: 263-277
コーパスに基づく言語学教育研究報告
巻: Vol.7 ページ: 229-243
Proceedings of International Conference : Language, Literature and Culture in ASEAN
ページ: 142-156