本研究は、(1)戦国簡牘資料の整理・分類、(2)[文書類]の比較分析、(3)[書籍類]の比較分析、(4)分析結果の考察まとめ、とい4本の柱からなり、主として文字の形体面に注目した実証的な比較分析を行う。各年度の概要は以下のとおりである 平成20年度は、楚系簡牘資料および秦系簡牘資料の整理・分類を中心に研究を行い、新たに公表される新出土資料についても適宜、追加・補充に努める。 平成21年度は、前年度の整理・分類にもとづき、現地性文献である[文書類]の実態を把握し、秦簡文字と楚簡文字との形体上の相違について分析を加える。 平成22年度は、楚簡の[書籍類]を中心に分析を加え、特に楚地で書写されたと見なされる現地性文献の実態を把握する。 平成23年度は、前年度の分析を継続して行うとともに、これまでの分析結果を踏まえて、戦国文字における分立と混淆の実態について考察を加える。
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