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2008 年度 実績報告書

象形文字ルウィ語碑文の言語変異の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520399
研究機関京都産業大学

研究代表者

大城 光正  京都産業大学, 外国語学部, 教授 (40122379)

キーワード象形文字ルウィ語 / 象形文字体 / 印欧アナトリア諸語 / ヒッタイト象形文字 / 言語的誤謬 / カラテペ碑文 / カルケミシュ碑文
研究概要

象形文字ルウィ語碑文の網羅的、且つ根本的な言語の解明のために、J.D.Hawkills(2000年出版)によるCorpus of Hieroglyphic Luwian Inscriptionsの地域別碑文分類に基づく碑文言語の通時的な分析を行った。碑文別の書記の誤謬傾向としては、Cilicia地方のKaratepe碑文が突出(ほぼ半数)し、次にCarchemish碑文(約20%)である。その原因としては書記自身の書字能力の問題と言えるが、特にKaratepe碑文はフェニキア語との併記碑文であることから書記の出自と二言語書字能力の反映(Amarna出土のエジプト人書記作成のヒッタイト語書簡文書の表記上の誤謬と同様)と推知される。さらに職業書記ではなくCarchemish商人作成のAssur書簡(戦利品として東方のAssurに持ち出し)に散見される誤謬も同様の誤謬傾向と考えられる。更に、碑文の象形文字の字形分類では、草書体碑文と記念碑体碑文に散見される別種の字体や特異な字体の使用(つまり、草書体碑文に散見される記念碑体、逆に記念碑体碑文に散見される草書体、及び特異字体)の抽出分析でも、上記のKaratepe碑文とCarchemish碑文に、複雑な動物象形のma(牡羊の頭の象形)、ta(ロバの象形)、u(牡牛の象形)などに、ヒッタイト象形文字の破格傾向が指摘される。それ故、両碑文における地域特有の通時的な言語変化や文字表記上の改新に関する詳細な考察が必至である。同考察成果の一部は筆者主宰の「第15回西アジア言語研究会」(平成20年12月6日京産大開催)において報告している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 西アジア言語研究の現状-総括-2008

    • 著者名/発表者名
      大城光正
    • 学会等名
      第15回西アジア言語研究会
    • 発表場所
      京都産業大学
    • 年月日
      2008-12-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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