研究課題/領域番号 |
20520412
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岸江 信介 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90271460)
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研究分担者 |
中井 精一 富山大学, 人文学部, 准教授 (90303198)
佐藤 高司 共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 准教授 (80390409)
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キーワード | 大都市圏言語 / 言語拡散 / 地方都市 / 社会変容 / 言語流入 / 言語受容 / 地域言語形成 / 新方言 |
研究概要 |
本研究の目的は、大都市圏の言語が地域言語に与える影響についてその要因を取り上げ、分析を行い、大都市圏の言語が地域方言の形成や変容にどのように関わってきたかを考察し、解明することである。昨今、地域社会における社会構造の変化が急速に進み、地域言語の変化に拍車がかかっているといった点を検証し、明らかにする。 20年度の「研究実施計画」では東京から影響を分析するため、調査日程や調査票等の打ち合わせ(旅費)を行い、群馬県前橋市(佐藤担当)、大坂からの影響を分析するため、徳島市(岸江担当)と富山市(中井担当)各地で言語動態調査(世代差・性差・職業差などの社会的属性を考慮)した調査を計画し、3地域で各々が話者400人規模の調査を実施した。現在までに調査結果の入力(謝金)を終え、社会的属性を軸にした統計的分析(統計ソフト)を試みつつある。 一方、「新方言・ネオ方言」に関連し、大都市圏からの拡散の実態を把握するため、全国の言語研究者の協力を得、各地の大学生を対象としたアンケート調査を実施した。これまでに約1600名からのアンケート結果を回収し、データ入力を完了(謝金)した。このうち、すでに20項目については国立国語研究所が公開しているイラストレーターのアドインソフト1msを用いて全国分布図を作成した。加えて、言語意識については、統計ソフトを用いて多変量解析(コレスポンデンス分析)を行った。大都市圏(東京・大阪)から広がったとみられる新方言の使用と、言語意識(例.大阪弁に対する好悪など)との間に関連があることを見出した。
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