• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

インターフェースの観点からの英語音調の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520440
研究機関神戸大学

研究代表者

立石 志乃扶 (水口 志乃扶)  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (00157489)

キーワード英語イントネーション / プロソディ学習ソフト / 音声産出訓練 / 順序効果
研究概要

今年度は音声産出学習実験を大規模に実施しその結果を分析した。
具体的には昨年度作成した音声情報とピッチ情報のある英語イントネーション学習ソフトを用い、学習群を4グループ作り、大学において半期ずつ学習実験を実施した。4群のグループ化は第1群がイントネーション学習ソフトのみを使って半期学習する群、第2群がイントネーション学習ソフトと単音を訓練する音韻ソフトを並行して学習する群、第3群がイントネーション学習ソトフ→音韻ソフトの順で学習する群、第4群が音韻ソフト→イントネーション学習ソフトの順で学習する群である。被験者はすべて英語を母語としない大学生のL2学習者であり、100名を超える学生の協力を得ることができた。学習実験で蓄積された音声ファイル数は2万個にも及び、母語話者と非母語話者各2名による7段階評価付けと音声ファイルの音響解析を行った。
その結果、学習の順序づけによって、英語学習効果に優位な差が出ることが検証された。一番学習効果があるとされたのは、第3群のイントネーション学習ソフト→音韻ソフトの順で学習をしたグループであり、一番訓練回数の多い第2群の英語イントネーション学習ソフトと音韻ソフトを並行して学習したグループより学習効果が高い、という結果を得た。また第2群の音韻ソフト→英語イントネーション学習ソフトのグループは、第3群と同じ学習素材を使いながら、その効果では第3群との間に優位な差が認められた。このことは英語のイントネーション学習は時間を多くかけさえすれが効果的である、とは言えないことを意味する。また同じ音声教材でもその順序づけによって学習効果が異なる、ということを検証したことになる。順序づけによって学習効果が異なるという報告は英語教育研究上はじめてのもので、本研究はその意味でも意義あるものである。
来年度は本科研の最終年でもあり、この「順序効果」の追実験をし、ソフトを用いた英語イントネーション学習とその効果について国内外に発信する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Relationship between learners' L2 proficiency and phoneme perception training effect ; based on acoustic and semantic contexts of listening stimuli2010

    • 著者名/発表者名
      生馬裕子(研究協力者 大阪教育大学講師)
    • 学会等名
      American Association for Applied Linguistics 2010 Conference
    • 発表場所
      米国 アトランタ
    • 年月日
      2010-03-06
  • [図書] Experimental Studies on Prosodic Features in Second Language Acquisition : Training Japanese learners to Produce Natural Englsih2010

    • 著者名/発表者名
      伊庭緑(研究協力者 甲南大学准教授)
    • 総ページ数
      132
    • 出版者
      神戸大学国際文化学研究科博士論文

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi