本研究の多面的・複合的な目的は以下の4点に整理することができる。 1)非日本語母語話者に対する「日本語日本事情教育」を言語教育論的、比較文化論的、現代社会論的な観点から統括的にとらえ返し、2)日本国内・外の「日本語日本事情教育」ないしは「日本語日本文化教育」及び「日本研究専攻の学部・大学院の専門教育」の多様性の根底において共有されるべき、「言語・社会・文化・教育を包括する言語文化的・社会文化的な実践力育成教育のための基礎理論」の構築を目指し、3)その基礎理論構築のための考察を土台として踏まえながら、様々な言語文化教育現場の特殊性を通底するような「汎用性の高い教育シラバス案の開発・考案」を目指そうとするものである。4)本研究の成果は、進捗状況に応じて随時、学会や研究会などに於いて発表し、批判的コメントを吸収し、最終的には報告書にまとめ出版する計画である。
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