本年度は、以下の1~2の教材開発および整備を中心に、研究活動を行った。 1.「初中級学習者向けデジタル漢字教材」に連動する教材の開発および整備 20年度に開発し本所属期間のWebページでも公開を始めた「初中級学習者向けデジタル漢字教材(Step Up Kanji-500)」を、センターの通常コースの主教材として使用することを通して、その運用方法の具体的な可能性を探った。特に、さまざまな学習者のレベルや学習スタイルの差に対応できるよう、それに連動する補助教材(練習問題、チェックテスト等)の開発と整備を行った。あわせて、教材本体の必要な微修正も行った。 2.入門期用教材の開発および整備 1の教材を使っての自習ができるために、入門期の非漢字圏学習者が漢字についての体系的な知識(漢字の字源、構成、フォント、用法等)をコンパクトに学べる入門期用の教材の開発を紙ベースで行い、実際のクラスで使用した。このうち、特に字形認識に関するポイントについては、Webの特性を生かし、マウス操作を伴った視覚的な学習ができるデジタル教材の試作を行った。現在公開に向けて整備中である。 このほか、効果的な教材の開発および提供方法の検討のために教育工学等、周辺領域に関する情報収集も行った。
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