研究課題/領域番号 |
20520461
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
齋藤 ひろみ 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50334462)
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研究分担者 |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (30282148)
河野 俊之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (60269769)
徳井 厚子 信州大学, 教育学部, 准教授 (40225751)
浜田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (80228543)
上田 崇仁 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90326421)
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キーワード | 教師論 / 教室研 / 日本語教育 / 教員養成 / 多言語多分化 |
研究概要 |
平成21年に着手した調査の継続と、教員養成課程における授業において実践研究を実施し、学会等の場でその成果の中間報告を行った。調査・研究の概要および成果、公表内容は以下の通りである。 1.調査(アンケート調査・インタビュー調査):教員を対象とした「学校の多文化化に対応できる教員の資質・能力」に関するアンケートを、継続実施し、対象者の外国人児童生徒教育経験やポジション(立場)、勤務校やその地域の多文化化の状況といった点から違いがあるかどうか分析を行った。また、教員養成課程の学生を対象に、教員と類似のアンケートを実施し、学生の外国人児童生徒教育についての認識を描き、両者の認識の比較検討を行った。この結果は、教員養成の課程および教師研修の内容構成、教育方法を検討する上で示唆に富むものである。また、外国人児童生徒教育担当経験の長い教師に、ライフヒストリーのインタビュー調査を実施した。平成22年度も調査を継続し、教員の力量形成、キャリア形成という視点から分析する予定である。「多文化化に対応する教育の養成」の課題を構造化するための新たな知見が得られるものと期待される。 2.視察:シドニーにおいて、オーストラリアにおけるESL教育の実際について、現場の教員を招いて研究会を実施した。公教育における少数派言語児童生徒対象の教育のシステム・方法・内容について具体のレベルの情報を得られ、言語・教育政策と教育現場の現状・課題との関係について議論を行った。 3.実践研究:メンバーの所属大学において、教員養成課程において子どもたちへの日本語教育についての講義や演習を実施し、それによる学生の認識の変容を分析し、教員養成課程における日本語教育の内容と方法について検討を行った。平成22年度には、この成果をもとに、「多文化化する学校に求められる教員養成のためのカリキュラム」の開発を行う予定である。 4.研究成果の中間報告:5月の異文化間教育学会、10月の日本語教育学会において、調査研究の中間とりまとめを公表した。2010年2月に、宮城教育大学において研究会を開催し、本プロジェクトの中間報告を行うとともに、学校教員・地域ボランティア等の関係者を招き、「多文化化する学校と教員の資質・能力」について検討を行った。
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