本研究は、在日外国人の日本語習得を支援するボランティアが、学習ツール『日本語ポートフォリオ』を使いこなせるようになるまでにはどのような学びの過程を経るのか、その過程で必要なサポートはどのようなものかを明らかにすることである。本年度は以下の作業を行った。 1.学習者向けJLP使用の手引きと依頼書の作成と翻訳 2.調査 2名のボランティアの協力を得て、それぞれに関して以下のことを行った。 (1)事前インタビュー、(2)『日本語ポートフォリオ』を使った学習活動の録音(8回)、(3)各ボランティアへのアドバイジングとその録音(7回ないし8回)、(4)アドバイジングを行う大学院生との打ち合わせ(8回)、(5)事後インタビュー 3名のボランティアの調査を行う予定だったが、協力してくれる学習者探しが難航したこと、ボランティアと学習者の家庭の事情や健康上の理由で調査終了が遅れたことが原因で、2名しか行えなかった。 3.データ整理 (1)録音データの文字化、(2)文字化データの一部のチェック 4.『日本語ポートフォリオ』のベトナム語版および韓国語版の作成 これは当初の計画にはなかったが、これらの版があれば、協力者が確保できる見通しが立ったので作成した。今年度はこれらの版を使った調査ができなかったが、来年度以降の研究に継続し使用する。
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