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2010 年度 実績報告書

在日外国人の日本語学習支援ツール「日本語ポートフォリオ」を媒介とした支援者の学び

研究課題

研究課題/領域番号 20520466
研究機関大阪大学

研究代表者

青木 直子  大阪大学, 文学研究科, 教授 (20184038)

キーワード教育学 / 日本語ボランティア / ポートフォリオ
研究概要

本研究は、在日外国人のための日本語学習支援ツール『日本語ポートフォリオ』(JLP)を関発し、ユーザーである学習者と学習支援をするボランティアへのサポート・システムを構築するという長期的なプロジェクトの一部である。本研究の目的は、在日外国人の日本語習得を支援するボランティアが、学習ツール『日本語ポートフォリオ』を使いこなせるようになるまでにはどのような学びの過程を経るのか、その過程で必要なサポートはどのようなものかを明らかにすることである。本年度は以下の作業を行った。
1. データ整理
(1)2009年度収集録音データの文字化、(2)文字化データのチェック
2. データ分析
前年度にデータを収集した3名のボランティアのデータについて、1名ごとにどのようなできごとがどのような学びにつながったのかを時間の流れの中で記述した。うち1名の分析結果について、特にボランティアにアドバイジングを行ったアドバイザーの役割に焦点をあて、ケーススタディとして、香港教育学院で行われた、The 2^<nd> East Asian International Conference on Teacher Educationで発表した。
分析の結果わかったことは以下の3点にまとめられる。1)ボランティアが『日本語ポートフォリオ』を使って成果を挙げるために、自己主導型学習の意義と『日本語ポートフォリオ』の役割を理解していれば、日本語に関する専門知識は必ずしも必要ない。2)ボランティアが『日本語ポートフォリオ』を使うのを助ける学習者側の要因がある。3)ボランティアは学習のリソースや方法に関する選択肢だけではなく、1回のセッションの構造、複数回にわたる計画の立て方、時間管理などの学習活動のマネジメントに関することもサポートを必要とする。
3. 報告書の作成
3年間の調査に関して報告書を作成した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The role of advisor in advisor training2010

    • 著者名/発表者名
      Naoko Aoki
    • 学会等名
      The 2^<nd> East Asian International Conference on Teacher Education
    • 発表場所
      香港教育学院(香港)
    • 年月日
      2010-12-16
  • [学会発表] The role of stories in teacher development2010

    • 著者名/発表者名
      Naoko Aoki
    • 学会等名
      CLaSIC 2010, Centre for Language Studies, Singapore National University
    • 発表場所
      シンガポール、オーチャード・ホテル(シンガポール)(招待講演)
    • 年月日
      2010-12-04
  • [図書] 学習者オートノミー:日本語教育と外国語教育の未来のために2011

    • 著者名/発表者名
      青木直子・中田賀之(編)
    • 総ページ数
      1-22, 241-263
    • 出版者
      ひつじ書房
  • [図書] 授業が変わる:CEFRと学習者オートノミー2010

    • 著者名/発表者名
      中島晶子・鬼頭由佳(編), 青木直子
    • 総ページ数
      61-77
    • 出版者
      フランス日本語教師会
  • [図書] Language Learner Autonomy : Policy, Curriculum, Classroom.2010

    • 著者名/発表者名
      O'Rourke, B., Cazson, L., (Eds.), Naoko Aoki
    • 総ページ数
      63-78
    • 出版者
      Peter Lang
  • [備考]

    • URL

      http://www.let.osaka-u.ac.jp/~naoko/jlp/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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