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2008 年度 実績報告書

バイリンガルの言語切り替えと第二言語産出のメカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520488
研究機関東京大学

研究代表者

岡 秀夫  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90091389)

キーワードバイリンガル / 言語の切り替え / 文化的意訳 / 複言語主義 / 異文化間伝達能力
研究概要

本年度は,3年間の研究課題の初年度として、主に、理論的な基礎固めと生のデータを収集することに努めた。
(1)文献研究を通じて、また.学会発表やイギリスの研究者との交流を通して、コード・スイッチングに関連した諸問題やplurilingualism(複言語主義)という新しい概念に関して理解を深めることができた。とりわけ、「複言語主義」という考え方は、ヨーロッパだけにとどまらず、日本の英語教育にとっても有益な指針となることが確認できた。
(2)バイリンガルの二言語切り替えに関して、調査協力も得ながら、幅広く生のデータを収集した。そこでは、興味深い社会的、心理的条件を観察することができた。岡(1995)の枠組みをもとに分類三分析し、「文化文法の切り替え」としてその枠組みを精密化していきたい。
(3)第二言語学習者の「文化的意訳」(L1')のプロセスに関して、Oka(2006)のモデルをもとに,さらにふくらませるべく日本人英語学習者からのデータ収集に取り組んだ。多大で多様なL1'の事例をどのように類型化し、効果的な指導に結びつけることができるのか、今後検討を進め具体化していきたい。
これらのプロジェクトを通じて、異文化間伝達能力(Intercultural communicative competence)の仕組みについて、その中身が少しずつ明らかにできつつある。つまり、異文化間コミュニケーションに関して、これまで言語操作だけに限定されがちであった見方から、f総合性」と「相対性」がキーワードになるというダイナミックなとらえ方が生まれてきた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] CEFRを通して「外国語能力」を考える2008

    • 著者名/発表者名
      岡秀夫
    • 雑誌名

      「言語・情報・テキス」東京大学大学院総合文化研究科言語権報科学専攻 15

      ページ: 71-84

  • [雑誌論文] スペインの言語事情と英語教育2008

    • 著者名/発表者名
      岡秀夫
    • 雑誌名

      『研究論集』東京大学外国語教育学研究会 12

      ページ: 1-18

  • [雑誌論文] 英語教育の基準を求めて-日本版CEFRへの取り組み2008

    • 著者名/発表者名
      岡秀夫
    • 雑誌名

      『英語展望』ElEC 116

      ページ: 18-23

  • [学会発表] CEFRjapan-「グローバルな英語コミュニケーション能力」の基準を求めて2008

    • 著者名/発表者名
      岡秀夫他3名
    • 学会等名
      第47回大学英語教育学会QACET)全国大会シンポジウム(司会・発表)
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2008-09-13
  • [図書] 外国語教育学研究のフロンティア-四技能から異文化理解まで-2009

    • 著者名/発表者名
      東京大学外国語教育学研究会(編著)
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      成美堂

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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