本研究は、インターネットを介して、海外の大学と連携して国際間の新しい語学教育方法を探ることを目的としている。本研究で得られた知見とも、これからのネットワーク社会でも言語教育に、新しい言語教育の手法として提供できるであろう。今年度において、その2テーマに対し、具体的に下記の2つのテーマからなる。 1.インターネットを利用して、海外の大学における日本語学習者と、日本の大学における中国語学習者に対する授業方法に関する研究 2.インターネットを利用して、海外の大学に対する日本語教材の提供を行う方法、および評価を行う方法に関する研究 1.において、平成23年には、更なる拡張を行い、インターネットを用いた言語教育の手法に関する実験を行った。これは、今までのお互いの母語とターゲット言語による言語学習活動を行ったものに対し、23年度では、日本側では日本語教育学専門の修士の学生、台湾側では学部日本語学習者を集め、ネットワークにおける日本語教育の手法を実験した。今後も更なる内容の改良で研究を進んでいく予定。また、その実験結果とも東京外国語大学国際日本研究センターの報告書にまとめる予定である。 2.において、23年度では、22年度で新しい教材開発理論「精緻化理論」に基づき、開発した教材を用いて、海外の大学で半期にわたる評価を行った。学習者からは、はっきりとした学習目的のある教材構成のため、目標の達成感があり、良い評価を得ることができた。今回の評価成果を学会に発表する予定である。
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