研究概要 |
近年、韓国語の学習を希望する学生数が大幅に増加しているにもかかわらず、教員数や授業数が以前のままで需要に追いつかないこともあり、自律学習が可能な韓国語学習用のコースウェアに対するニーズが高まっている。しかしながら、効果が検証されている指導理論に基づいて開発されたコースウェア教材は極めて少なく、学習者のニーズに応えられていなかった。そこで、竹蓋*(1999)が元々は日本人英語学習者を年頭において構築した語彙指導法を基盤にして開発されたコースウェアを韓国語学習者用に応用し、初中級レベルの日本人韓国語学習者が、基本語彙の発音の難しさを感じることなく、実用語彙(15セット、150語)を学習できるコースウェアを制作することとした。 本研究は2008年度から3か年計画で進めているおり、この3年の間に、1.学習者を対象としたアンケート調査を実施し、学習者のニーズを分析する、2.既存の日本人英語学習者向けの語彙学習システムを日本人韓国語学習者向けに改修する、3.学習者のニーズに対応したコースウェアを制作する、4.大学生を対象とした試用実験を行い、教材の効果を検証する、という流れで研究を遂行する計画である。本年度は、大学生を対象として、昨年度に開発したコースウェア(学習語彙数150語)の試用実験を行い、教材の効果を検証した。 * 竹蓋順子(1999)「コミュニケーション能力の養成に寄与する語彙指導システム」,『Language Laboratory』,第36号,語学ラボラトリー学会,pp.97-116.
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