平成20年度は3年の研究期間のうち最初の年であり、授業の実施とそこからのデータの収集を主に予定していたが、応募時には前期に全時間を文字チャットにあてる授業を実施することとしていたのに対し、交付申請書では、カリキュラムの都合で外国語の枠でない授業での実施となったために一部時間のみでの実施と計画を立て直した。実際そのとおり実施したが、チャット自体は文字だけでの実施とし、21年度前期に文字チャット+口頭対話演習の組合せで実施する授業も同様に授業時間の一部でのチャット実施となるため、結果的に比較の対象とすることができた。 後期には予定通り授業時間全体を文字チャット+口頭対話演習に充てることができ、文字チャットと口頭演習の組合せ方を4通り試行した。同じ論題について文字チャットと口頭対話演習を続けて行うかそれとも幾つかの論題について文字チャットをまとめて実施した後に口頭対話演習をまとめてした方がいいのか、文字チャットと口頭対話演習の組合せは同じ論題についてするのがいいのかそれとも口頭対話演習は前回の授業で文字チャットを実施したものをさらに練ってきてもらって実施した方がいいのか、の組合せで4通りになる。受講者数が十分でないので、引き続き21年度後期にも同様の授業を実施してアンケート等のデータを集める予定であり、20年度後期の授業についての分析結果を出すところまでは至っていない。授業期間が終了しないとデータが集められず、しかも異なる学期の授業を比較するものでもあるので、研究成果は研究期間終了時にしかまとめられないが、そのもとになる授業やデータ収集は順調に続いている。
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