文字チャットを利用した大学英語対話演習授業による対話実績の伸びが、文字チャットの時間を減らしてかわりに口頭対話演習を組み合わせた場合においても変わらないという結果が得られた。これにより、ネットワーク上の文字コミュニケーションという特殊な演習だけなら過密な大学英語カリキュラムには組み込みにくいのに対し、ひとつの授業でまず文字チャットを準備として実施しその後口頭対話演習の時間を取ることとして、カリキュラムの中に効率的に組み込みやすくできるものと考えられる。またその場合の文字と口頭の組合せ方は、タスク毎に文字・口頭の順で実施するのが受け入れられやすいことがわかった。以上の点が、研究代表者がこれまで取り組んで来ている3次元仮想空間チャットシステムを取り巻く諸側面の研究を一歩前進させた。
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