研究課題
様々な習熟度の学習者の発話を観察記録し、英語らしさと特定の音声変化の具現化の度合いの相関を求め、どのような音声変化がどの程度まで具現化されていれば総合的印象評価としてどの程度の英語らしさを実現できるのかを明らかにするのにすることを最終的な目的とする。今年度は必要量のデータベースを構築し、教材開発におけるフィードバック情報の指針を明らかにするため、以下の5つの具体的な音声変化のパターンを含む実験用サンプルセンテンス作成のための基礎研究と、サンプル音声の収集のための方法論について検討した。(1)短縮形(一つの音として発音されるもの)、(2)連結(子音で終わる語+母音または/j/で始まる語が続けて発音されるもの)、(3)破裂音の無開放(語尾や子音の前で破裂音が破裂されないもの)、(4)融合同化(2つの異なる音が同時に調音され別の一つの音になるもの)、(5)リズムの谷間での機能語の弱化(冠詞、前置詞、助動詞、代名詞などの機能語の弱化)これまでの発音矯正プログラムが「個々音の正確さ」をターゲットとしたのに対し、本研究は発話全体としての「英語らしさ」の習得を目的とすることで、実践的コミュニケーション能力の育成を促進する点と、単なる教授法の開発ではなく個別反復練習が可能なe-learning教材の開発を行なう点で、授業時間数の制約を受ける学校教育において今後不可欠なツールになると思われる。
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情処研報Vol. 2008, No. 117, 2008-DPS 137(15)
ページ: 79-84
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