研究課題/領域番号 |
20520530
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
堤 正典 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80281450)
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研究分担者 |
小林 潔 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (20350374)
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キーワード | ロシア語教育 / 習得基準 / ミニマム・エッセンシャルズ / 外国語 / 教授法 / 国際情報交換 / ロシア:ドイツ:韓国 / CEFR AO |
研究概要 |
前年度に引き続き、堤と小林は既存の教材及び習得基準の検討を重ね、関連する教育状況・教授法についても調査・研究を行った。また、最終年度であることをふまえ、習得基準とミニマム・エッセンシャルズの作成に向かった。 堤は、2010年7月に「神奈川大学モダリティ・プロジェクトワークショップ2010-モダリティ研究と言語教育-」において、ロシア語教育の観点から文法項目を再考した。また、堤と小林の両名で、同年10月のロシア・東欧学会/JSSEES2010年合同研究大会(於天理大学)及び日本ロシア文学会60周年記念大会(第60回全国大会)(於熊本学園大学)にて研究報告をし、新しい習得基準を念頭に教材・言語政策・IT活用の検討を行った。内外のロシア語教育・外国語教育に関する情報収集も続けた。小林がドイツについて日本ロシア語教育研究会の会誌で報告したほか、日本独文学会・日本フランス語教育学会・大学英語教育学会の合同シンポジウムや日本ロシア語教育研究会に出席し情報を得た。9月に韓国ソウル大学の教員が堤・小林が勤務する大学に来校した際には、堤・小林ともに東アジアに於けるロシア語習得基準に関して知見を深めた。 以上のような研究の成果を堤・小林が編著者となって2011年3月に論集『ロシア語学と言語教育III』としてまとめた。内外の研究者にも寄稿を求め、ITを活用した語彙データベース、諸外国のロシア語教育事情、文法研究とロシア語教育についての諸論文を掲載したものである。ここで堤・小林は、非専攻課程習得基準の基本理念を述べたほか、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A1未満のレベル(A0レベル)にあたるものを例示し、また母語話者教員との協働についても論じている。堤は更にモダリティに関する上記報告を『発話と文のモダリティ 対照研究の視点から』(2011年3月)掲載の論文にまとめた。
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