• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

外国語学習方略の脳内基盤:読解方略の意識化と指導モデルの視点から

研究課題

研究課題/領域番号 20520540
研究機関関西大学

研究代表者

竹内 理  関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (40206941)

研究分担者 池田 真生子  姫路獨協大学, 医療保健学部, 専任講師 (00425323)
水本 篤  流通科学大学, 商学部, 専任講師 (80454768)
キーワード外国語学習方略 / 読解方略 / 脳内基盤 / NIRS / 光トポグラフィー / 英語教育 / 認知方略 / 刺激提示のよる再生法
研究概要

本年度は3つの研究を遂行した。まず、外国語学習方略(特に読解方略)使用時における脳内活性領域の特定と活性状態の測定を行った。具体的には、光トポグラフィー(NIRS)を使い、英語上級学習者を対象に、日本語(L1)読解時、英語(L2)読解時それぞれにおいて、脳内のどの部位がどの程度活性かするかを測定した。その結果、方略使用時は、Baddeley (2003)らがいうワーキングメモリに該当する領域が活性化し、L2使用時において、L1使用時よりも活性化が顕著であることがわかった。このことは、Macaro (2006)が主張する外国語学習方略に関する理論的枠組(つまり、認知方略がワーキングメモリに脳内基盤を持つという考え方)に決定的な証拠を提供することになり、なおかつ英語上級学習者でも、L2使用時はL1使用時とは異なる自動化の度合いで方略を使用していることを示す証左ともなった。その後、英語能力が異なる学習者に対しても同様の測定を行い、方略使用時の脳内処理に英語能力の影響が出ることが示された。最後に、音読時の脳内活性部位の特定と活性状態の測定を行い、そこに「刺激提示による再生法」での質的なデータを加えることで、脳内活性の状態が必ずしも負荷の大きさを示さない可能性があることを示唆した。このことは、従来の機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)などによる研究結果に再解釈の余地があることを示したものであり、注目に値する結果と言えよう。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The Influence of Learners' Vocabulary Size on EFL Reading Strategy Instruction2008

    • 著者名/発表者名
      Ikeda, M.
    • 雑誌名

      Asian Journal of English Language Teaching 18

      ページ: 89-103

    • 査読あり
  • [学会発表] Establishing the cerebral basis for language learner strategies : A NIRS study comparing L1 and L2 strategy use.2009

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi, O., Ikeda, M., Mizumoto, A.
    • 学会等名
      Applied Linguistics Conference : 1st and 2nd languages : Exploring the relationship in pedagogy-related contexts
    • 発表場所
      Oxford University
    • 年月日
      2009-03-27
  • [学会発表] 英語教育を学習基盤から考える-英語教育と学習方略(脳内基盤を求めて)2008

    • 著者名/発表者名
      竹内理
    • 学会等名
      大学英語教育学会第8回英語総合研究会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-11-16

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi