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2009 年度 実績報告書

外国語学習方略の脳内基盤:読解方略の意識化と指導モデルの視点から

研究課題

研究課題/領域番号 20520540
研究機関関西大学

研究代表者

竹内 理  関西大学, 外国語学部, 教授 (40206941)

研究分担者 池田 真生子  関西大学, 外国語学部, 准教授 (00425323)
水本 篤  流通科学大学, 商学部, 専任講師 (80454768)
キーワード学習方略 / 読解方略 / 脳内基盤 / NIRS / 音読 / 光トポグラフィー / テスティング / 英語教育
研究概要

今年度は3つの研究を遂行した。まず、英語音読の方法(学習・指導方略)を変えることにより、脳内の活性化領域やその活性状態がどのように変化するかの測定を、光トポグラフィー(NIRS)を使い行った。音読は英語授業でしばしば行われているが、その有効性に関する科学的な究明は十分に行われていない。今回は、音読の方法を変えることで、脳のどの部位が活性化するのか、また、脳への認知負荷のかかり具合がどう変わるのかを具体的に究明し、どのような方法(あるいはその組み合わせ)が有効であるかを検証した。その結果として、1)音読時は、Baddeley(2003)らがいうワーキングメモリに該当する領域が活性化すること、2)活性化の度合いは教材の難易度との関係が大きいこと、3)Read-and-look upなどの特定の方法で負荷が増すが、方法を単に変えるだけでは負荷は増さないこと、4)同じ方法を複数回繰り返しても活性化の度合いは下がらず、そのまま維持されることなどが分かった。
2つ目の研究では、英語読解能力の測定において、クローズ形式のものと、選択肢形式のものでは、利用している脳の領域が異なるのではないかとの仮説を検証した。その結果、それぞれの形式では、解答に利用している領域が異なる傾向があり、自動化の問題などと関係していることがわかった。
3つ目の研究は、外国語教育と脳研究に関わる文献調査で、可能な限り広範囲の文献を渉猟し、その結果、1)被験者数の少なさ、2)学習者変数への考慮不足、3)環境の不自然さ、4)利用する教材の検討不足、5)結果と結論間のギャップの存在などの問題点が明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] サンプルサイズが小さい場合の統計的検定の比較―コーパス言語学・外国語教育学への適応―2010

    • 著者名/発表者名
      水本篤
    • 雑誌名

      統計数理研究所共同研究リポート 238

      ページ: 1-14

  • [学会発表] 脳科学から読解を考える2010

    • 著者名/発表者名
      池田真生子
    • 学会等名
      大学英語教育学会リーディング研究会
    • 発表場所
      関西学院大学(梅田)
    • 年月日
      2010-02-14
  • [学会発表] The Effects of Differences in Language Choice and Material Difficulty on Cerebral Activation During Reading-aloud Activities2009

    • 著者名/発表者名
      竹内理, 池田真生子, 水本篤
    • 学会等名
      第48回大学英語教育学会全国研究大会
    • 発表場所
      北海学園大学
    • 年月日
      2009-09-05
  • [学会発表] (シンポジアム)ブレイン・イメージングと外国語教育-その可能性と限界点について2009

    • 著者名/発表者名
      竹内理、池田真生子、水本篤、石川慎一郎
    • 学会等名
      第49回外国語教育メディア学会全国研究大会
    • 発表場所
      流通科学大学
    • 年月日
      2009-08-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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