本研究は、200年間にわたるアメリカとイギリスの司法英語の変遷をBiber(1988)の枠組みを使って検証し、現代司法英語の特徴を共時的、通時的に明らかにしようとする試みである。本研究ではBiber(1988)で示された5つのdimensionを用いて具体的にどのような語彙・文法項目がどの程度の違いで異なっており、それらが過去200年間においてどのように変化して来たのかを数量的に明らかにした。特にその中でも名詞句構造の複雑化と巧緻化、名詞化形の増加、受動態形の減少が現代司法英語の特徴であることを明らかにした。
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