本研究では、横浜市内の某公立小学校の英語活動を5学期間に渡って観察し、英語活動を行っていく中で児童の英語の会話や英語圏の文化に対する関心と知識が5学期間でどのように変化していくのか、初めて英語教育サポーターとして授業に参加する教員志望の学生たちが5学期間でいかにして英語活動という文化に慣れ親しんでいき、「教える」ということを学ぶのか、ということについても観察して行った。児童と教員志望の学生たちが英語活動の教室相互行為を通してどのように学習していくのかを、会話分析及び社会文化論の立場からミクロのレベルで検証した。 本年度は文献研究とデータ分析を前年度に引き続き行った上で、研究口頭発表と論文作成を中心に行った。 研究発表は (1)第18回Pragmatics and language learning conference(神戸大学にて7月16~18日開催)にて研究代表者、研究分担者それぞれ1論文ずつの発表と、(2)言語科学会第12回年次国際大会(電気通信大学にて6月26日~27日開催)の招待シンポジウムにて研究代表者と研究分担者の共著の論文の発表をした。上記(1)はともに大学生英語教育サポーターの成長に注目した論文であり、(2)は教師と児童の英語活動のクラスにおける質問と応答のやりとりに注目した論文である。 雑誌掲載論文としては、JALT Journalに1年以上の間に大学生英語活動サポーターが英語活動のクラスへの参加を通じてどのように成長したかについて検証した論文を掲載した。 また、研究期間後(2011年度以降)も本研究の成果を口頭発表および専門誌投稿を続けていく予定である。
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