• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

近世東南アジア交易世界の研究-日本町ネットワークを中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 20520559
研究機関昭和女子大学

研究代表者

菊池 誠一  昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40327953)

キーワードベトナム / 日本町 / 文化交流 / 考古学 / 陶磁器 / 肥前磁器 / 唐津焼
研究概要

本研究は、東南アジア近世遺跡の調査成果と現地史料をもとに、17世紀における東アジア海交易・交流活動の様相と日本人のかかわり、また東南アジアに存在した「日本町」の活動とそのネットワークの実態を明らかにしようとするものである。そして、近世東アジア海におけるモノ・人・情報の交流と交易の様態の解明をめざしている。そのため、東南アジアの現地調査を重要な柱としており、平成20年度は17世紀に日本町の存在したベトナム・ホイアンにて調査を実施した。調査期間は2008年8月であり、ハノイ国家大学との共同チームを組織した。ホイアンにおいて申請者が発掘調査し、これまで17世紀の遺構や陶磁器資料などが出土している。今回は、2年前に検出した17世紀の遺構出土陶磁器の調査を実施した。具体的には、出土遺物の水洗い・注記・写真撮影・実測・分類などである。この調査では、17世紀後半の日本の肥前磁器や同・唐津焼きなどを確認した。唐津焼きの検出は、ベトナムの遺跡調査では初の出土であり、近世日本とのつながりを考えるうえで貴重な資料の検出であった。さらに、ガラス片や陶磁器に書かれた墨書など、これまでの調査では未検出の遺物も確認することができ、大きな成果をおさめた。これらの資料は今後、科学分析をすすめ、その来歴や文字の解読をすすめる予定である。文字の解読によっては、17世紀の交流・「日本町」の実態の一部が垣間見られる可能性があり、貴重な発見である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ベトナムの港町ホイアンからみたアジア交易世界2009

    • 著者名/発表者名
      菊池 誠一
    • 雑誌名

      往来する都市文化-《断片》から探るアジアのネットフーター(大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター)

      ページ: 25-35

  • [雑誌論文] ベトナム北部の一括出上銭の調査研究報告2009

    • 著者名/発表者名
      菊池 誠一
    • 雑誌名

      昭和女子大学国際文化研究所紀要 12

      ページ: 1-250

  • [雑誌論文] 日本考古学と国際交流-過去・現在・未来-2008

    • 著者名/発表者名
      菊池誠一
    • 雑誌名

      日本考古学 26

      ページ: 155-180

    • 査読あり
  • [学会発表] ベトナム北部出土の一括出土銭の調査2008

    • 著者名/発表者名
      菊池誠一
    • 学会等名
      日本考古学協会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      2008-05-25

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi