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2009 年度 実績報告書

中世奈良における商人・職人の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20520569
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

安田 次郎  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (60126191)

研究分担者 末柄 豊  東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70251478)
前川 祐一郎  東京大学, 史料編纂所, 助教 (00292798)
キーワード紙背文書 / 寺院 / 商人 / 職人
研究概要

初年度に引き続いて、興福寺関係史料のなかから商人・職人をピックアップする基本的な作業を行った。対象とした史料は、すでに活字となって刊行されているいくつかの日記類、文書集から、まだ焼き付け写真の形にしかなっていない未刊のものに及んだ。その作業と併行して、研究代表者および分担者が、それぞれの研究分担に即して、先行研究の批判的検討を進めた。
第二に、あらためて興福寺の寺院組織の研究に着手した。これは商人・職人の支配・統括のあり方が、予想以上に寺院組織と密着している側面があることが判明してきたことによる。従来ほとんど問題とされてこなかった「商人名主」などの解明を通じて、膨大な研究蓄積のある荘園関係を含めて、寺院の支配機構をあらたな視点から解明する可能性を模索している。
第三に、引き続き新史料の収集・「発掘」を行った。まず、その存在は知られていながら東大史料編纂所にもまだ架蔵されていないいくつかの史料を、マイクロフイルムの形で収集した。ついで、京都市の山田家所蔵福智院家文書中の冊子形態史料の紙背文書を「発掘」し、読解を進め、学界に提供するための準備を行った。ただし、紙背文書の極端に崩された文字の読解は容易ではなく、各自の読解・研究成果を持ち寄ったうえで、2010年3月に京都府立大学を会場とし、山田家より史料を借用して原本調査を全員で行った。その結果、新たな問題を発見することができ、あわせて一部の紙背文書については校注などの形で研究成果を付して近々学界に提供できる見通しが得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 畠山義総と三条西実隆・公条父子2010

    • 著者名/発表者名
      末柄豊
    • 雑誌名

      加能史料研究 22号

      ページ: 1-27

  • [雑誌論文] 中世後期における集団間紛争の解決における「罪科の成敗」2010

    • 著者名/発表者名
      前川祐一郎
    • 雑誌名

      史学雑誌 119編3号

      ページ: 36-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 室町殿の南都下向2009

    • 著者名/発表者名
      安田次郎
    • 雑誌名

      文学 11巻1号

      ページ: 43-57

  • [図書] 寺社と芸能の中世2009

    • 著者名/発表者名
      安田次郎
    • 総ページ数
      99
    • 出版者
      山川出版社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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