研究課題/領域番号 |
20520581
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研究機関 | 広島経済大学 |
研究代表者 |
相良 英輔 広島経済大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70124071)
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研究分担者 |
濱田 敏彦 広島経済大学, 経済学部, 教授 (80330653)
諸岡 了介 島根大学, 教育学部, 講師 (90466516)
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キーワード | たたら製鉄 / 砂鉄 / 鉄穴(かんな) / 銑(ずく) / 〓(けら) / 金屋子神 / 生産 / 流通 |
研究概要 |
田部家史料はこの二年間の調査で約2万2000点を確認できた。近世文書3割、近代文書7割であるが、そのほとんどはたたら関係史料である。本研究では、たたら製鉄業における経営内容、流通、山内(さんない)の実態解明を目的としている。昨年度末、相良英輔編著『松江藩鉄師頭取田部家の研究』を出版したが、引き続いてさらなる史料分析を続ける。 さらに他地域との比較研究のため、本年度は薩摩藩のたたらについて、南鹿児島市の知覧ミュージアムに2回調査を実施し、同ミュージアム所蔵赤崎家文書に具体的なたたらの「運上」史料の存在を確認し、これを写真撮影することができた。今後これを分析し、松江藩たたらとの比較検討をする予定である。 また、大阪府立中之島図書館などの調査で、流通関係史料を収集することができた。 以上の研究調査を基に、小和田哲男監修『戦国日本』(郷土出版社、347頁)に、「全国-の製鉄県・島根と鉄師頭取田部家」を掲載することができた。さらに広島経済大学『経済研究論集』第32巻4号(2010年3月31日刊行)に「近世後期たたら設備の貸借と契約-『懸り受け議定』の分析-」を発表、また、「鉄のフォーラム2009」で「松江藩鉄師頭取田部家の文書概要」と題して「特別講演」を行い、この講演録をCDに収め、発表した。
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