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2008 年度 実績報告書

鎌倉を中心とする中世密教の受容と展開

研究課題

研究課題/領域番号 20520607
研究機関神奈川県立金沢文庫

研究代表者

西岡 芳文  神奈川県立金沢文庫, 学芸課, 学芸課長 (90443407)

キーワード西院流 / 鎌倉密教 / 龍華寺聖教 / 聖教
研究概要

平成20年度は、本研究の初年度として、龍華寺(横浜市金沢区)所蔵の聖教のうち、印融本『西院八結』の調査を実施した。当該聖教は西院流も元瑜方の根本聖教とされる聖教群で、現在東寺刊行の活字本として通行している西院流の聖教群(西院流能禅方)と比較すると、収録書目に大幅に出入りがあり、かなり増広されていることが判明した。
そこで、外部調査員を委嘱し、現行『西院八結』と龍華寺本の対照目録を作成し、その相違を明確にした。また横浜市歴史博物館において過去に撮影された画像データを借用し、共通する聖教について、本文の差異の程度を調べる作業に着手した。
その過程で、元瑜(1228〜1319)が、鎌倉幕府の中枢にいた安達泰盛・北条貞時ら、幕府要人のために行った如意宝珠法や円覚寺鎮壇修法など、今まで全く知られていなかった鎌倉時代の新史実を裏付ける聖教が見出された。従来禅宗の歴史の中でしかとらえられていなかった鎌倉円覚寺の創建に、鶴岡八幡宮寺の供僧たちが深く関わっていた事実は、鎌倉の宗教史研究の上で画期的な発見となるものである。
また一昨年横浜市の文化財に指定され、横浜市の助成を受けて修理が行われた龍華寺聖教の納品に立合い、修理完成状態の点検、内容の概略調査を行った。
なお、地蔵院流については『正嫡相承秘書』の内容解析・『三宝院流伝授聞書』の翻刻作業を鋭意進めているところである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 中世の六浦と上行寺東遺跡2008

    • 著者名/発表者名
      西岡芳文
    • 雑誌名

      神奈川地域史研究 26

      ページ: 50-59

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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