本年度は、9月にシリアおよびトルコにおいて現地調査を実施し、フランス委任統治期のダマスカスにおける1920年代以降の結婚契約台帳の所蔵状況およびデータの整合性を確認した。その結果、所蔵されている台帳は1920年代前半部分において、記録がない部分が存在すること、契約書の書式そのものが1934年とは異なることが判明した。したがって、通時的分析に関しては、調査項目を絞り込んで分析せざるを得ないこととなる。サンプル分析からは、1927年以降の結婚契約データ採集の方が、それ以前のデータ採集よりも、本研究の目的達成のためには望ましいという結果が出た。 その他に、当該研究に関連する書籍の購入を実施した。
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