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2010 年度 自己評価報告書

日本古代施釉陶器生産における畿内と東海の比較研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20520659
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 考古学
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 照彦  大阪大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (10249906)

研究期間 (年度) 2008 – 2011
キーワード窯業 / 緑釉陶器 / 須恵器 / 測色 / 胎土分析 / 磁器 / 金属器 / 丹波篠窯
研究概要

(1)正倉院宝物の三彩陶器に代表される施釉陶器は、飛鳥・奈良時代に海外の高度な技術を導入して自国での製作が行われた手工業生産物のうち、考古学的に実態を追究しうる数少ない存在である。本研究は、このような施釉陶器の生産のうち、主に平安時代における展開状況に焦点を当てる。
(2)施釉陶器の大生産地は畿内(平安京近郊)と東海地域であるが、既往の研究においてはその相互比較の視点が不十分であることから、その両地域を中心に据えた研究を企図する。
(3)畿内(平安京近郊)窯のうち丹波の篠窯は、東海地域とは異なる生産技術を持つとみなされていたが、9世紀末頃に操業された大谷3号窯では、東海と類似した技術や形態を持つ緑釉陶器を生産している実態が浮かび上がったことから、とりわけその包括的な検討を本研究の中心的な目標とする。
(4)以上の方向性をふまえ、筆者の試案による器種分類を適用しつつ個体数を算出することや、器種による法量を計測することなど、考古学的な資料の再点検を通じて、畿内と東海の生産実態を明らかにする。
(5)また、古代施釉陶器の研究としては、これまでも釉調などの色調が着目されていたが、感覚的な色彩表記が多かった。そのため、施釉陶器の色調の包括的検討として、分光測色計による測定、ならびに目視による標準色票との比較同定の双方を新たに行い、それらに基づく研究方法の構築を試みる。
(6)上記の他にも、新たに釉や胎土に関する化学分析データなどの蓄積を行い、それらの多角的な比較・検討によって、畿内と東海の各生産地の地域的特質と相互関係を究明する。
(7)さらには、施釉陶器以外の手工業生産などとの比較を通じて、施釉陶器生産の実態と歴史的位置の解明を目指す。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2011 2010 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (5件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 篠窯跡群大谷3号窯出土供膳器の性格と史的意義2010

    • 著者名/発表者名
      中久保辰夫
    • 雑誌名

      太邇波考古(両丹考古学研究会) 第31号

      ページ: 1-13

  • [雑誌論文] 三沢市平畑(1)遺跡から出土した緑釉陶器について2010

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦・長尾正義
    • 雑誌名

      青森県埋蔵文化財調査センター研究紀要 第15号

      ページ: 35-47

  • [雑誌論文] 律令期葬制の成立過程2009

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦
    • 雑誌名

      日本史研究 559号

      ページ: 1-23

  • [学会発表] 緑釉陶器の製品管理-篠窯跡群大谷3号窯出土資料を対象として-2010

    • 著者名/発表者名
      中久保辰夫
    • 学会等名
      大阪歴史学会考古部会6月例会
    • 発表場所
      阿倍野市民学習センター
    • 年月日
      2010-06-11
  • [学会発表] 京都府篠大谷3号窯の調査と整理作業の成果2010

    • 著者名/発表者名
      森暢朗・田中由理・中久保辰夫・高橋照彦
    • 学会等名
      考古学研究会関西例会(164回)
    • 発表場所
      大阪市港区民センター
    • 年月日
      2010-05-29
  • [学会発表] 緑釉陶器の系譜と規格性-京都府亀岡市篠窯跡群大谷3号窯の出土資料を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      中久保辰夫・高橋照彦
    • 学会等名
      日本考古学協会大会
    • 発表場所
      国士舘大学
    • 年月日
      2010-05-23
  • [学会発表] 考古資料からみた律令社会の成立過程とその変容2008

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦
    • 学会等名
      日本史研究会大会
    • 発表場所
      花園大学
    • 年月日
      2008-10-11
  • [学会発表] 銭貨と土器からみた仁明朝2008

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦
    • 学会等名
      『仁明朝史研究会』第5回研究会
    • 発表場所
      同志社女子大学
    • 年月日
      2008-09-15
  • [図書] 仁明朝史の研究-承和転換期とその周辺-(財団法人古代學協會編)2011

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦, ほか(共著)
    • 総ページ数
      141-188
    • 出版者
      思文閣出版
  • [図書] 天平びとの華と祈り-謎の神雄寺-((財)京都府埋蔵文化財調査研究センター編)2010

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦, ほか(共著)
    • 総ページ数
      220-244
    • 出版者
      柳原出版
  • [図書] 『Jr.日本の歴史』(1)2010

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦, ほか(共著)
    • 総ページ数
      137-292
    • 出版者
      小学館
  • [図書] 京丹後市史資料編京丹後市の考古資料2010

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦, ほか(共著)
    • 総ページ数
      12-13・216-217
    • 出版者
      京丹後市
  • [図書] 宴の中世-場・かわらけ・権力-2008

    • 著者名/発表者名
      高橋照彦, ほか(共著)
    • 総ページ数
      35-68
    • 出版者
      高志書院

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公開日: 2012-02-13   更新日: 2016-04-21  

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