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2008 年度 実績報告書

「結節都市」大連市における日系企業の地域的生産体制の形成と課題

研究課題

研究課題/領域番号 20520693
研究機関東北学院大学

研究代表者

柳井 雅也  東北学院大学, 教養学部, 教授 (00200527)

研究分担者 楊 世英  東北学院大学, 教養学部, 准教授 (90316323)
キーワード地域的生産体制 / 大連市 / 日系企業 / 機械産業
研究概要

当研究は、中国東北三省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)の国際的玄関、遼寧省大連市における日系企業の事業活動に焦点を当てて、地域的生産体制の差異とその特徴を解明することにある。20年度に対象とした産業は、大連市の成長を牽引してきた機械産業(含・電機、精密等)で行った。また、物流についても調査を行った。このため、中国大連市のJETRO、日系企業などの訪問を行った。
その結果、日系企業でもとりわけ機械産業は、従来の開発輸入パターンから現地販売型への移行が進みつつあることが分かった。また、低賃金活用による生産は、急激な賃金上昇の結果、経営的に利益を生まなくなっていることもわかった。このため、現地における生産工程の機械化が進みつつある。また、この変化の過程で下請け構造にも変化が見られている。従来は、日本に生産拠点を置く企業との取引や現地周辺地域の日系企業を相手に下請け構造を形成してきたが、この生産コストの上昇と機械化の過程で、現地地場企業との取引も活発化している。しかし、技術力のある地場企業に限られるために、日系企業を中心とした地域的生産体制の形成は限定的といえる。
情報化については現地日系研修センターを調査した。仕事の後にここにきて、語学と技術教育を受けている。ここで得た資格は、企業内での昇任にもつながる場合があり、次第に研修者も増加する傾向にある。日系企業の現地化傾向と相まって、今後注目できる動向といえる。
以上、大連市の機械系産業は生産技術と地域的生産体制において、構造変化を起こしている一方で、現地従業員の技術向上と日系企業間に連携する動き(人材育成のコスト節約)があることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 現代中国論2008

    • 著者名/発表者名
      楊世英
    • 総ページ数
      34
    • 出版者
      第6章 重化学工業基地の地域再生---東北新興を事例に

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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