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2009 年度 実績報告書

近代日本における語り芸研究の方法論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20520706
研究機関大阪大学

研究代表者

真鍋 昌賢  大阪大学, 文学研究科, 助教 (50346152)

キーワード芸術 / メディア / 文化資源 / パフォーマンス / 口承文芸 / 語り芸 / 文化史 / 戦争
研究概要

1) 森川司氏所蔵SPレコードの目録作成のデータ入力を引き続きおこなった。データの80%の入力を終えた。その過程のなかで、比較・検索のための入力ルールについての検討事項をストックしていった。
2) 1920年代の語り芸演者の実践について、2代目天中軒雲月についての演目・演技についての資料調査と考察をおこなった。これについては『口承文芸研究』に「戦時下に響く「七つの声」一二代目天中軒雲月の演じ方について」という論文を執筆して成果を出した。このなかで語り芸とジェンダー論の交差を考えるうえで浪曲がもっている重要性が明らかになってきた。
3) レコード分析についての試論として、明治期末期から大正期初頭の浪花節レコードの吹き込みについての比較分析をおこなった。そのなかで明らかになってきたのは、レコードが口演本や一節集と連動しつつ受容されていった過程である。
4) 前年度に引き続き「漫談」というジャンルの生成についての資料収集と考察を続けた。今年度は、大辻司郎についての資料を中心に収集し、研究会での発表をおこなった。
上述のテーマを、今年度は、2009年度大阪大学文学研究科共同研究「「声」の史料化をめぐる諸問題-人文学的研究基盤の構築をめざして-」(代表岡田祥平・真鍋昌賢)を「声」の史料論研究会との共催で8回開催した。アナウンス研究、常磐津研究、義太夫研究などの研究者との対話のもとに、語り芸研究の方法論について議論した。それによって、次年度以降の人的ネットワークの形成が可能となった。また具体的には音声分析のノウハウを文化史記述とどのように接続するのかという次年度以降の課題を得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 戦時下に響く「七つの声」一二代目天中軒雲月の演じ方について2010

    • 著者名/発表者名
      真鍋昌賢
    • 雑誌名

      口承文芸研究 33(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] メディアの重層性、媒介されるテクスト2010

    • 著者名/発表者名
      真鍋昌賢
    • 雑誌名

      説話・伝承学 18(印刷中)

  • [図書] 日本伝統音楽研究センター研究報告5 近代日本における音楽・芸能の再検討2010

    • 著者名/発表者名
      後藤静夫編
    • 出版者
      京都市立芸術大学 日本伝統音楽研究センター(印刷中)

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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