南インドの古典音楽は、インド国内だけでなく、欧米のインド系およびスリランカ系移民コミュニティでも活発に演奏・教授されている。音楽は文化的アイデンティティの指標として、また次世代への文化の継承の手段として重要視されており、かれらの音楽に対する強い関心と豊かな経済力は、インドの演奏家の海外公演、移住を促している。また、インターネットを利用した教授法の開発は、インドと移民コミュニティ間の実質的、心理的距離を大幅に縮めており、移民コミュニティ内の音楽的嗜好が、インドで演奏される音楽の内容にも影響を与え始めている。
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