研究課題
基盤研究(C)
第一回十字軍の際に生じたキリスト教徒によるユダヤ人虐殺についての教皇側の態度は史料上明白ではないのに対して、中世においてしばしば繰り返された儀式殺人の告発については、教皇はおおむねそれを非難する立場に立ったとみられる。しかし、ローマのユダヤ人コミュニティと教皇の関係の検討から明らかとなるように、教皇はユダヤ人に対して一貫した態度を取ったわけではなく、社会的文脈において両者の関係性は変化し、それに伴って対ユダヤ人の態度も変化したというべきである。
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