研究概要 |
本研究の目的は,生命倫理規範の制度化に当たってどのような視座又は視点が必要とされているのか,を理論的かつ実証的に探究することにある。 (1)理論的・文献的研究 a.「欧米型生命倫理学の特質と限界」についての理論的研究 欧米型の生命倫理学及びその規範の特質を析出するために,英国の当該領域での法改正(Human Fertilisation and Embryology Act 2008)を考察対象とし,その特質の一端を論文にまとめた。 b.「生命倫理規範におけるGlobalizationとLocalism)についての理論的研究を行った。 (2)欧米型及び東アジア型の生命倫理規範の特質についての実証的研究 a.7月に中国の長春で開催された東北アジア法哲学シンポジウム(於長春理工大学),9月に中国で開催されたIVR(法哲学・社会哲学国際学会連合)北京大会に出席することによって,また韓国への調査によって,研究者や実務家に対するインタビュー調査をとおして,中国および韓国の生命倫理規範の特質の一端を考察した。 b.1月には,韓国の研究者および日本の研究者を招いて神戸大学でセミナーを開催し,韓国と日本の生命倫理規範を取り巻く状況を研究した。 (3)研究報告 熊本大学グローバルCOEリエゾンラボ研究会で研究成果を報告した。
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