• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

東アジアにおける市場経済化と市場開放にともなう法的諸問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530034
研究機関名古屋大学

研究代表者

川島 富士雄  名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (80234061)

キーワード中国 / 独占禁止法 / WTO / 東アジア / 市場経済化 / 市場開放 / 国際経済法 / 競争法
研究概要

本年度は、中国独占禁止法の運用動向及び中国における政府と市場の関係をめぐるWTO紛争を含む国際経済法上の現象についても研究を進めた。その成果として、2011年6月に学術論文「中国独占禁止法-施行後3年の法執行の概観と今後の展望-」及び同「中国による補助金供与の特徴と実務的課題-米中間紛争を素材に-」を、同年12月に同「WTO加盟後10年を経た中国における法制度及び事業環境」をそれぞれ公表した。また、2011年10月30日、日本国際経済法学会20周年記念大会共通論題報告「中国における市場と政府をめぐる国際経済法上の法現象と課題-自由市場国と国家資本主義国の対立?-」を、2012年1月19日、キャノングローバル戦略研究所・中国研究会において研究報告「中国における『市場と政府』をめぐる米国等の認識と国際経済法上の法現象」を、2012年2月24日、公正取引協会外国競争法研究会及び国際商事法研究会国際通商法研究会にて講演「中国独占禁止法-最新動向を中心に」を、それぞれ行った。
さらに、2011年3月、中国・成都を訪問し、成都市工商行政管理局及び物価局の担当官及び西南財経大学法学院の研究者に対し中国独占禁止法の運用動向に関する聞き取り調査を行い、かつこの4年間の研究成果の報告として同法学院において「中国独占禁止法の立法過程と施行後の発展-日本独占禁止法の観点から-」と題する講演を行った。
この結果、中国独占禁止法は施行当初、企業結合規制のみが活発であったところ、徐々にカルテル及び市場支配的地位の濫用の規制事例が現れてきたことが明らかとなったほか、中国における「国家資本主義」とも称される政府の市場への積極的関与が経済摩擦を生んでおり、国際経済法上の重要な課題を突きつけている現状が明らかとなった。これらの成果は、研究代表者の個人ブログで適時に公表しているほか、現在、『中国独占禁止法-逐条解説と最新動向-』と題する書籍の準備を進めているところである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中国独占禁止法-施行後3年の法執行の概観と今後の展望-2011

    • 著者名/発表者名
      川島富士雄
    • 雑誌名

      公正取引

      巻: 728号 ページ: 2-10

  • [雑誌論文] 中国による補助金供与の特徴と実務的課題-米中間紛争を素材に-2011

    • 著者名/発表者名
      川島富士雄
    • 雑誌名

      特別行政法人経済産業研究所ディスカッションペーパー

      巻: 11-J-067 ページ: 1-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] WTO加盟後10年を経た中国における法制度及び事業環境-グローバル・スタンダードと中国的特色ある制度の衝突?-2011

    • 著者名/発表者名
      川島富士雄
    • 雑誌名

      組織科学

      巻: 42(2) ページ: 16-27

  • [学会発表] 中国における市場と政府をめぐる国際経済法上の法現象と課題-自由市場国と国家資本主義国の対立?-2011

    • 著者名/発表者名
      川島富士雄
    • 学会等名
      日本国際経済法学会20周年記念大会
    • 発表場所
      学習院大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-10-30
  • [備考]

    • URL

      http://www2.gsid.nagoya-u.ac.jp/blog/fkawa/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi