研究課題/領域番号 |
20530039
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
柳原 正治 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (60143731)
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研究分担者 |
明石 欽司 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (00288242)
深町 朋子 福岡国際大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (30310014)
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キーワード | 国際法規範 / 国際法の形成 / 国際法の適用 / 国際法の解釈 |
研究概要 |
平成20年度においては、平成16年度から平成18年度にかけて行われた、科学研究費補助金基盤研究(B)「東アジアにおける近代ヨーロッパ国際法の受容と伝統的華夷秩序の相克に関する研究」(研究代表者:柳原正治)の研究成果を、本研究参加者の間で確認する作業をなによりも最初に行った。この研究は、19世紀後半にわが国、中国、それに朝鮮にどのようなかたちで近代ヨーロッパ国際法が受容されたか、そのさいに伝統的な華夷秩序との相克はどのようなかたちで乗り越えられたかを中心的な課題としていた。この作業の中で、近代ヨーロッパ国際法の本質がそれぞれの国においてどのように捉えられていたのかという問題の解明を通じて、国内法規範からのアナロジーとしての近代国際法の「法規範」としての歴史的意味を明らかにすることができた。そのうえで、本研究の主眼である、現行の国際法が抱えている根源的な難問について、(1)国内法規範との対比の上での国際法の法規範としての特色、および、(2)国際法の形成・適用・解釈のそれぞれの原理の解明、という二つの大きなテーマに分類して研究を進めることを決定した。この作業により、法規範としての国際法規範の存立基盤を明らかにできるととらえられる。具体的には、(1)国際法における戦争・武力行使の位置づけ、(2)国際法における「戦争に至らない武力行使」の位置づけ、(3)近代国際法の根源的な原則としての主権平等原則の意義、(4)国際法規範の合法性と正当性の乖離、(5)国際法規範にとっての衡平概念(とくにequity praeter legesやequity contra leges)の意義、(6)国際法主体性をめぐる議論の意義、(7)国際法の形成と適用と解釈の相互関係の解明、(8)個別分野(たとえば国家領域)における国際法の形成・適用・解釈のあり方、などといった個別のテーマについて、今後研究を進めていくべきことについて合意した。
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