ポスト規制緩和の公益事業・IT産業における独占・寡占規制の再構築

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20530050
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 社会法学
• 研究機関: 香川大学
• 研究代表者: 柴田 潤子 香川大学, 法務研究科, 教授 (90294743)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 市場支配的地位の濫用規制 / ヨーロッパ競争法 / 排除行為 / 不可欠施設 / 電力電気通信

研究概要

ドイツ・ヨーロッパ競争法及び事業法の理論・事例検討を行うことによって,規制緩和を背景にした,旧独占分野への競争理論の導入を契機に,「不可欠施設」理論は,市場支配的地位にある事業者の濫用行為規制として重要性を増している.とりわけ,近年では,競争者排除行為の問題が顕著であり,一般的な濫用行為規制と不可欠施設の理論が融合し,現代の経済社会の独占・寡占問題に適合する形で理論が展開している.

研究成果

• [雑誌論文] FTTHサービスについてNTT東日本の私的独占行為が問題となった事例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 雑誌名: 法学セミナー増刊 速報 判例解説 Vol.6 ページ: 285-288
• [雑誌論文] 不可欠施設へのアクセス拒否と市場支配的地位の濫用行為(4・完) (2009)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 雑誌名: 香川法学 第29巻第2号 ページ: 61-100
• [雑誌論文] 高価格濫用規制の現代的意義 (2008)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 雑誌名: 香川法学 28巻2号 ページ: 25-49
• [雑誌論文] ノウハウライセンス契約における競業禁止条項 (2008)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 雑誌名: ジュリスト 1356号 ページ: 210-213
• [学会発表] Dominant Control in Japanese Competition Law (2009)
  • 著者名/発表者名: Junko Shibata
  • 学会等名: ミネソタ州弁護士協会主催(Minneapolis, USA)「Antitrust Development in Asia : China, Japan and Korea」
  • 発表場所: ミネアポリス,アメリカ合衆国
  • 年月日: 2009-02-24
• [図書] 価格濫用規制と電力事業におけるアンバンドリング-ドイツの改正を中心に-(競争政策・独占禁止法と規制産業)(舟田正之,他9名) (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 総ページ数: 137-156
  • 出版者: 日本エネルギー法研究所
• [図書] Patent and know- How licenses under the Japanese Antimonopoly act (『Handbook on Intellectual Property and Competition Law』)(Josef Drexl, 他17名著) (2008)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 総ページ数: 201-211
  • 出版者: Edward Elgar Publishing社
• [図書] 新電気事業制度と競争政策(「ヨーロッパ法と電力産業」)(舟田正之, 他7名著) (2008)
  • 著者名/発表者名: 柴田潤子
  • 総ページ数: 117-136
  • 出版者: 日本エネルギー法研究所
• [備考] 平成21年度横田正俊記念賞 授賞